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デザインパートナーの選び方

実績と提案書だけでは判断できません。契約前に聞くべき質問と、答え方でわかること。制作会社、フリーランス、代理店のどれが自社に合うのか。

デザインの発注で失敗するとき、原因はたいてい能力ではありません。合っていない相手を選んだか、契約の時点で決めるべきことを決めなかったかのどちらかです。

能力は提案書とポートフォリオである程度わかります。合うかどうかは、質問の答え方でわかります。

三つの選択肢と、それぞれが向いている場面

フリーランス、または少人数のチーム。手を動かす人と直接話せます。決定が速く、費用も抑えられます。向いているのは、社内に決められる人がいて、範囲がはっきりしている案件です。向いていないのは、体制の継続性が必要な長期案件です。一人が抜けたときの代わりがいません。

制作会社。体制があり、担当が変わっても続きます。品質が一定に保たれやすく、責任の所在もはっきりしています。向いていないのは、要件がまだ動く案件です。工程が決まっている分、途中の変更に費用がかかります。

広告代理店。上流の戦略やブランド全体を扱う場合に強い。ただし、実際に手を動かす人が何段か下にいることが多く、小さいプロダクト開発では管理コストのほうが大きくなります。

自社がどれを必要としているかは、案件の大きさではなく、社内に判断できる人がいるかどうかで決まります。いるならフリーランスや小さいチームで十分機能します。いないなら、決める工程まで含めて引き受けてくれる相手が必要です。

契約前に聞くべき五つの質問

答えの内容より、答え方に注目してください。

「この案件で一番難しいところはどこだと思いますか」

すぐに具体的な箇所を挙げられる相手は、資料を読んでいます。「特にありません」「問題なくできます」と答える相手は、読んでいないか、難しさを認識していないかのどちらかです。どちらも同じくらい危険です。

「うまくいかなかった案件について教えてください」

言えるかどうかが分かれ目です。詳細を話す必要はありませんが、何が原因でどう対応したかを話せる相手は、案件を振り返る習慣があります。「特にありません」は、経験が浅いか、正直ではないかです。

「実際に作業するのは誰ですか」

提案に来た人と作業する人が違うのは普通です。問題は、それを明示するかどうかです。作業者の実績を見せてもらってください。

「私たちが決めなければいけないことは何ですか」

良い相手は即答します。発注側の宿題を先に言える相手は、進め方を理解しています。「お任せください」だけの返事は、後で「決まっていないので進められません」に変わります。

「終わった後、私たちだけで画面を追加できますか」

ここで運用の設計が入っているかがわかります。入っていない場合、次の画面を作るときにまた発注することになります。それが前提でも構いませんが、前提だと知っておく必要があります。

提案書で見るべきところ

きれいな提案書は、提案書を作るのがうまいことの証明です。それ自体は悪くありませんが、見るべきはそこではありません。

見るのは、こちらの言っていないことが書いてあるかです。渡した資料をなぞっただけの提案は、考えていません。「この部分は、実際にはこういう問題になるのではないか」という指摘が入っている提案は、考えています。

もう一つは、やらないことが書いてあるか。範囲を限定している提案のほうが、たいてい信用できます。全部やりますと書いてある提案は、何を作るかを決めていません。

契約で決めておくこと

三つだけ挙げます。

成果物が何か。デザインデータなのか、実装されたものなのか、その中間なのか。ここが曖昧な契約は、必ず終盤で揉めます。

データの所有権。作成されたデータは誰のものか。日本では明示していない契約が多く、後で別の会社に引き継ぐときに問題になります。

終わり方。途中で止める場合、何が起きるか。良い関係のうちに決めておくのが一番簡単です。

最後に

相性は本当に重要です。ただしそれは「感じがいい」という意味ではありません。

こちらが困っていることを言ったときに、解決策を出す前に、まず状況を正確に理解しようとするかどうか。これが一番わかりやすい判断材料です。すぐに提案を返してくる相手より、質問を返してくる相手のほうが、たいてい良い仕事をします。

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