Claudeのモデルの選び方:Haiku、Sonnet、Opus、Fableの使い分け
Haiku 4.5、Sonnet 5、Opus 5.5、Fable 5.1の違いと、日本の職場での使い分け、effortの調整、料金とプランの考え方を解説します。
「Claudeはどのモデルを使えばいいですか」と聞かれることがよくあります。多くの人は性能ランキングを期待していますが、実際の答えはもっと地味です。ほとんどの場合、結果を左右するのはモデルよりも指示の書き方です。それでも選び方を間違えると、簡単な作業で待たされたり、利用上限をすぐに使い切ったりします。この記事では、2026年9月時点のラインナップと、日本の職場で迷わず使い分けるための考え方をまとめます。
現在の4つのモデル
Anthropicのモデル一覧ページに載っている現行モデルは次の4つです。
- Haiku 4.5:最も速く、最も安いモデルです。定型的で答えがはっきりしている作業に向いています。
- Sonnet 5:速さと賢さのバランスが良いモデルです。文章作成、分析、日常的なコーディングを幅広くこなします。
- Opus 5.5:長時間のエージェント的なコーディングや知的作業のためのモデルです。大きくて複雑なタスクでも筋道を見失いにくいのが特長です。
- Fable 5.1:4つの中で最も高性能で、難しい推論や長期にわたる自律的な作業向けです。そのぶん遅く、料金も最も高くなります。
アプリと開発者向けドキュメントで「おすすめ」が違う理由
ここで混乱する人が多いので、はっきり書いておきます。Claudeアプリ向けのClaude Academyのガイドは、迷ったらSonnetから始めるよう勧めています。一方、開発者向けドキュメントでは、迷ったらほとんどの用途でOpus 5.5から始めるよう書かれています。Claude Codeの有料プランでも、デフォルトはOpus 5.5です。
どちらも正しいです。アプリでは利用上限という形でコストを払うので、Sonnetのほうが長く使えます。一方、開発やエージェント作業では、間違った答えの後始末に何時間もかかることがあります。だから強いモデルを標準にしたほうが結果的に安くつきます。
私の使い分けはシンプルです。アプリでの相談や文章作成はSonnet、Claude Codeでのものづくりは基本的にOpus、Fableは「なぜ今回は特別に難しいのか」を説明できるときだけ使います。
日本の職場での使い分けの例
- Haikuに任せる:議事録から決定事項だけを抜き出す、問い合わせメールを種類ごとに分類する、表記ゆれ(全角と半角、「サーバ」と「サーバー」など)をそろえる。
- Sonnetに任せる:取引先へのお詫びメールの下書き、社内報の原稿、英語資料の要約を日本語で。敬語のトーンや言い回しが大事な文章はSonnetで十分きれいに仕上がります。
- Opusに任せる:新規事業の稟議書で、反対されそうな論点を先に洗い出す。複数のファイルにまたがる不具合の原因調査。既存システムの設計見直し。
- Fableに任せる:何時間もかかる調査を丸ごと任せて、最終的なレポートや資料まで仕上げてもらうような仕事。
日本語の品質については、現行モデルはどれも多言語に対応しています。短い定型文ならHaikuでも問題ありませんが、敬語の微妙な距離感や、読み手の立場を考えた文章になるほど、Sonnet以上を使う価値が出てきます。
モデルより先に「考える深さ」を調整する
現行モデルは、どれだけ深く考えるかを自分で調整します。Anthropicのガイドでも、モデルを切り替えるより「effort(考える深さ)」を調整したほうが効果的な場合が多いとされています。アプリではモデル選択メニューの中にeffortの設定があります。Claude Codeでは次のように変更できます。
/effort # スライダーを開く
/effort high # レベルを直接指定する
特定のメッセージだけ深く考えてほしいときは、プロンプトのどこかに ultrathink と書きます。公式ドキュメントによると、認識されるのはこの単語だけで、「よく考えて」のような表現は普通の文章として扱われます。
クーポンとギフトカードを併用すると合計金額がずれます。
コードを変更する前に、根本原因を特定してください。ultrathink
モデルの切り替え方
アプリでは、チャット画面のモデル選択メニューから選びます。Claude Codeでは次のコマンドを使います。
/model # 対話形式で選ぶ
/model sonnet # 別名で切り替える
claude --model opus # 起動時にモデルを指定する
haiku、sonnet、opus、fable という別名は、常に各シリーズの最新版を指します。
料金とプランの考え方
アプリを月額プランで使っている場合、トークン数を数える必要はありません。そのかわり利用上限があり、重いモデルほど早く消費します。無料プランで使えるのはHaikuとSonnetです。Fableは有料プランで使えますが、扱いはプランによって異なります。Maxプランでは週の上限の一部として含まれ、Proプランでは追加の利用クレジットで使う形です。
APIで開発する場合の基本料金(100万トークンあたり、入力と出力)は料金ページによると次のとおりです。Haiku 4.5が1ドルと5ドル、Sonnet 5が2ドルと10ドル、Opus 5.5が4ドルと20ドル、Fable 5.1が10ドルと50ドルです。社内でAPI利用の稟議を通すときは、この表と「どの業務にどのモデルを使うか」をセットで出すと説明しやすくなります。
よくある失敗
- 何でも最上位モデルで済ませる:安心に見えますが、実際は簡単な作業で待たされ、上限にも早く達します。
- 曖昧な指示の結果をモデルのせいにする:出力がありきたりなら、大きなモデルに変えても、ありきたりな答えが少し丁寧になるだけです。先に指示を直しましょう。
まずは1週間、ひとつのモデルを標準にして使ってみてください。明らかに力不足だと感じた場面、逆に明らかに過剰だと感じた場面をメモしておくと、比較表を眺めるよりずっと正確に自分なりの使い分けが見えてきます。