ClaudeとChatGPTの共有リンク・メモリ・学習設定を点検する
公開されたままの共有リンクを探して消し、AIが覚えている内容と学習への利用設定を見直す。仕事でAIを使う人のための15分のプライバシー点検。
AIとの会話が、そのままGoogle検索に出てくるわけではありません。外に出る可能性があるのは、自分で「共有」や「公開」を押したものです。そして多くの人は、思っているより多くのリンクを作っています。社内チャットに貼った共有リンク、取引先に送った成果物のリンク。もう一つ見落とされがちなのが、AIが自分について何を記憶しているか、会話が学習に使われる設定になっているか、です。どれも自分で管理できます。15分ほどで一通り点検できるので、手順をまとめます。
まず自分の名前で検索する
外から見える状態を先に確認します。Googleで次のように検索してください。名前は漢字、ローマ字、カタカナのそれぞれで試すのがおすすめです。
site:chatgpt.com/share "山田太郎"
site:claude.ai/share "Yamada Taro"
site:claude.ai/public/artifacts "山田太郎"
site:chatgpt.com/share "会社名やプロジェクト名"
共有された会話の多くには、本人の名前が出てきません。社名、案件名、自分しか書かないような言い回しでも検索してみてください。また、検索結果が0件でも安心はできません。共有リンクはURLを知っている人なら誰でも開ける公開ページです。検索に出るかどうかに関係なく、次の片付けは行いましょう。
Claudeの片付け
共有したチャット
設定の「プライバシー」を開き、「共有チャット」の横にある管理ボタンを押すと、共有したチャットの一覧が表示されます。不要なものは共有を解除します。個別のチャットの共有メニューから「非公開」に切り替えても同じで、リンクはすぐに無効になります。
Anthropicのヘルプページによると、共有チャットのページには検索エンジンに載せないための指示(noindex)が入っています。ただし、アーカイブサービスなどが保存したコピーや、リンクを受け取った人の手元までは管理できません。
公開したアーティファクト
公開したアーティファクトは、共有チャットの一覧には出てきません。サイドバーのアーティファクトの一覧から開き、公開を取り消します。一度取り消すと同じアーティファクトは再公開できず、保存データも削除されると公式ヘルプに書かれています。必要なものは先に手元に控えておいてください。
メモリ
設定の「メモリ」で、Claudeが覚えている内容を確認し、個別に編集や削除ができます。会話からメモリを作る機能や、過去のチャットを検索して参照する機能は、ここでオフにできます。すべて消してやり直すこともできます。健康や政治などのセンシティブな話題は、初期設定ではメモリに含まれません。詳しくはメモリの公式ガイドを見てください。残したくない相談は、おばけのアイコンから始めるシークレットチャットを使います。履歴にもメモリにも残りません。
学習への利用
個人向けのFree、Pro、Maxプランでは、設定の「プライバシー」にモデル改善への協力を切り替えるトグルがあります。オフにすると、それ以降のチャットとコーディングのセッションは学習に使われません。手順はAnthropicのプライバシーセンターにあります。TeamやEnterpriseなど法人向けプランは商用の規約で運用され、学習には使われません。
ChatGPTの片付け
- 共有リンク:設定の「データコントロール」から共有リンクの管理を開き、個別に、またはまとめて削除します。リンクを消しても元の会話は残り、相手がすでに保存したコピーも消えません。
- メモリ:設定の「パーソナライズ」からメモリの管理を開き、保存された内容を確認して削除します。会話を削除しても、その会話から保存されたメモリは別に残る点に注意してください。
- 学習への利用:「データコントロール」で、モデル改善への協力をオフにします。
- 一時チャット:履歴にもメモリにも残したくない相談に使います。安全確認のため最大30日間は保持され、その後削除されます。
画面の表記はアプリの更新で変わることがあります。見つからないときは、設定画面の検索や公式ヘルプで確認してください。
AIに「私について何を知っているか」を聞く
設定画面は一覧を見せてくれますが、AIが実際にあなたをどう捉えているかは、直接聞くほうが分かります。シークレットや一時チャットではなく、通常のチャットで聞いてください。
これまでの会話から、あなたが私について覚えていること、参照できることをすべて挙げてください。
「私が直接伝えたこと」と「あなたが推測したこと」の二つに分けてください。
言い換えや要約はせず、保存されている表現があればそのまま引用してください。
何も保存されていなければ、そう答えてください。
返ってくる答えは参考程度に受け止めてください。正式な記録が必要なら、Claudeは設定の「プライバシー」にあるデータのエクスポート、ChatGPTはデータコントロールのエクスポートを使います。
会社で使うときの注意
- 社内のSlackやChatworkに共有リンクを貼る前に、会話を最後まで読み返す。途中に貼り付けた取引先のメールや、担当者の連絡先が残っていることがよくあります。
- 同僚一人に見せたいだけなら、公開リンクより、組織内だけで共有できる法人プランの機能を使う。ClaudeのTeamやEnterpriseプランでは、共有は組織内に限られます。
- 個人情報や社外秘の扱いは、個人アカウントの設定より先に、会社のAI利用ルールに従う。
消したあとの検索結果
元のリンクを消しても、Googleにはしばらく古い結果が残ることがあります。Googleの古いコンテンツの削除ツールにURLを送ると、表示の更新を依頼できます。サイトの所有者でなくても、Googleアカウントがあれば使えます。あわせてGoogleアラートに自分の名前を登録しておくと、新しく出てきたときに気づけます。
設定を触る前に、まずは最初の検索を今やってみてください。何が見つかるかで、どこまで片付ければいいかがはっきりします。3か月に一度、カレンダーに入れておくと習慣になります。