Claude Code で朝のブリーフィングエージェントを作る
カレンダーとメールを読み、今日大事なことを一枚にまとめるエージェントの作り方。コネクタ、スキル、定期実行、送信させないための設計まで解説します
朝、仕事を始める前に、カレンダー、メール、チャット、タスク管理ツールを順番に開いていませんか。どれも大事ですが、全部を見終わる頃には最初の集中できる時間が終わっています。朝のブリーフィングエージェントは、この「見て回る作業」を代わりにやり、今日大事なことだけを一枚にまとめてくれます。
見た目のダッシュボードを作るのは簡単です。難しいのは、実際のデータにつなぐことと、エージェントに何をさせないかを決めることです。ここでは Claude Code で、朝一番に安心して読めるブリーフを作る手順を紹介します。
ブリーフが答える質問を三つに絞る
最初に、毎朝知りたいことを三つだけ書きます。たとえば次のようなものです。
- 今日の予定と、準備が必要な会議はどれか
- 今日中に返信が必要なメールはどれか
- 今日進めるべき三つの仕事と、その理由
この三つに関係ない情報は入れません。何でも載せたブリーフは、もう一つの受信箱になるだけです。
連携は claude.ai で一度だけ
Google カレンダーや Gmail は、claude.ai の設定の Customize から Connectors を開いて接続します(アドレスは claude.ai/customize/connectors です)。Gmail と Google カレンダーは Claude Code から直接ログインできないため、必ずこちらで接続します。
Claude Code に claude.ai のアカウントでログインしていれば、接続したコネクタはターミナルでもそのまま使えます。/mcp で一覧を確認し、見当たらなければ /status でどの認証が使われているか確認します。シェルに API キーが設定されていると、そちらが優先されてコネクタが表示されません。
接続したら、まず一つだけ読み取りを試します。「明日の予定は何件?」と聞き、自分のカレンダーと照らし合わせる。一つ確認できてから次を追加します。
Gmail は送信もできる、という前提で設計する
Anthropic のGoogle Workspace コネクタの記事によると、Gmail コネクタは送信、返信、転送ができます。チャットでは初期設定で毎回承認を求めますが、スケジュール実行ではあなたは画面の前にいません。「下書きまで、送信はしない」は、最初から仕組みとして組み込む必要があります。
小さなリポジトリにまとめる
morning-brief のような非公開の GitHub リポジトリを作り、CLAUDE.md に前提を書きます。リポジトリにしておくと、後でクラウドで定期実行できます。
# 私について
プロダクトデザイナー。受託案件と自社アプリの開発をしています。
# 今の優先順位
1. [一番大事なプロジェクトと次の締め切り]
2. [二番目]
3. [三番目]
# ブリーフの書き方
日本語、です・ます調、短く。前置きは不要。
# ルール
・返信は下書きまで。送信、転送、削除、アーカイブはしない
・取れなかった情報は「取得できませんでした」と書く。推測で埋めない
優先順位は毎週月曜に更新します。何が大事かを知らなければ、今日の順位はつけられません。
ブリーフをスキルにする
スキルは SKILL.md を置いたフォルダで、フォルダ名がそのままコマンドになります。リポジトリ内に .claude/skills/morning-brief/SKILL.md を作ります。
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description: カレンダー、メール、優先順位から朝のブリーフを作る。「今日の予定は?」と聞かれたときに使う。
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最初に CLAUDE.md を読むこと。
1. 予定:今日の予定を時刻つきで並べる。準備が必要な会議、重複、休憩なしの連続を指摘する。
日本の祝日なら最初にそう書く。
2. メール:過去24時間のメールを「要返信」「共有のみ」「対応不要」に分ける。
要返信には、取引先向けの丁寧なビジネス敬語で下書きを作り、下書きとして保存する。送信はしない。
3. 今日の三つ:CLAUDE.md と予定から、今日進めるべきことを三つ、理由を一行ずつ。
4. 見落としそうなこと:締め切り、フォローアップ、予定変更を一つ。
出力は12行以内。冒頭に実行時刻と、取得に成功した情報源を書く。失敗した情報源があれば最初に書く。
Claude は日本語の敬語の下書きも自然に書けますが、宛名や社名の表記、「お世話になっております」の要不要など、社内の習慣は人によって違います。気になる点は SKILL.md に書き足していきます。
一週間は手動で回す
毎朝リポジトリで claude を起動して /morning-brief を実行し、元のカレンダーやメールと見比べます。間違いがあれば、出力ではなくスキルか CLAUDE.md を直します。自分で書いても同じ内容になる、と思える日が続いたら、自動化の準備ができています。
定期実行の二つの方法
クラウドのルーティンは、パソコンを閉じていても Anthropic のクラウドで動きます。リポジトリで /schedule を実行するか、claude.ai/code/routines から作成します。時刻は自分のタイムゾーンで指定できるので、日本時間の朝7時のように設定できます。ルーティンのドキュメントにある通り、毎回リポジトリを新しく複製して実行するため、スキルはリポジトリにコミットしておく必要があります。また、接続済みのコネクタは初期状態ですべて含まれ、書き込みも承認なしで実行されます。ブリーフに不要なコネクタは必ず外してください。
デスクトップアプリのローカルタスクは、自分のパソコン上でファイルにもアクセスでき、権限モードも選べます。ただしアプリが起動していて、パソコンがスリープしていないときだけ動きます。スリープ中に予定時刻を過ぎると後から一回だけ実行されるので、「正午を過ぎていたら、遅れて作成したブリーフと明記する」とスキルに書いておくと安心です。詳しくはデスクトップの定期タスクのドキュメントにあります。
信頼する前に
指示はリスクを減らしますが、なくしはしません。送信が不要なら、送信できない構成が一番安全です。最初の一週間は、自動実行の結果とログを必ず読んでください。
まずはカレンダーだけで始めてみてください。一つの情報源から正確なブリーフが届くようになったら、メールの下書きを足し、その後にほかのツールを加える。便利になるのはすぐですが、信頼できるようになるには少し時間がかかります。